若松ボートの「山口シネマカップ」は14日に優勝戦が行われた。予選トップで勝ち上がってきた1号艇の佐藤 航(24歳=埼玉)が、イン逃げを決めて1着ゴール。デビューして約5年、14回目の優勝戦で待望の初優勝を飾った。
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「(モーターは前操者の)白水勝也さんが完全に仕上げていたので、僕はちょこちょことしか手を入れてないです。ターン回りはしっかりしていて、スリット後はちょっと伸びていく感じもある。全体的に良い。もう、自分次第です」
レース前の優出インタビューでは、そのように話した佐藤。モーター28号機のパワーには大きな信頼をおいていた。
予選を首位通過。オール3連対。予選トップ争いをしていた他の選手たちは大きな着に沈むシーンがあったが、佐藤は崩れなかった。準優勝戦はインからコンマ06で逃げきった。
迎えた優勝戦。インからスタート後手を踏んで少しヒヤリとはしたものの、伸び返して1周1マークを先マイ。誰も懐には入れさせない。気合いのインモンキーで他艇を突き放す。バックストレッチで単独先頭。そのまま3周を駆け抜けた。
デビューして約5年。14回目の優勝戦で、待望の初優勝となった。
「めちゃくちゃ嬉しいです! (初Vまで)長かったです。やっと出来ました。たった1回の優勝だけど、自分にとってはすごく大きな1回です」
両手を若松の夜空に突き上げたゴールライン。ニューヒーローから溢れ出る喜びに、若松の観衆も大いに沸いた。初めてのウィニングランも楽しげだった。最高の“1回目”がそこにはあった。
ピットに戻ってくると笑顔で水神祭。2度ダイブした。
意気揚々に次走は尼崎一般戦へ。
「これからも一つ一つ優勝を重ねていき、記念級の選手になれるように頑張ります。応援よろしくお願いします」
初Vを目指した航海は終わった。これから向かう海は、どんなだろうか。嵐の日もあるかもしれない。それでも、新しい航海へ漕ぎ出していく佐藤の表情は晴れ晴れとしていた。
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(文:吉川)
着 | 枠 | 登番 | 名前 | タイム | 決まり手 |
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1 | 1 | 5087 | 佐藤 航 | 1'51"1 | 逃げ |
2 | 3 | 4357 | 田中 和也 | 1'53"0 | |
3 | 5 | 4503 | 上野 真之介 | 1'54"1 | |
4 | 4 | 4136 | 江夏 満 | 1'54"6 | |
5 | 6 | 4292 | 麻生 慎介 | ||
6 | 2 | 4432 | 黄金井 力良 |
枠 | スリット | ST |
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1 | .17 | |
2 | .10 | |
3 | .09 | |
4 | .12 | |
5 | .13 | |
6 | .12 |