菅 章哉 イン圧逃 今年6V 若松ボートの「西日本スポーツ杯」は8日に優勝戦が行われた。1号艇の菅 章哉(36歳=徳島)がマクリも差しも寄せ付けないイン逃げを決めて快勝。今年6回目の優勝を飾った。当地は3回目。 優勝戦終了後。表彰式の行われる部屋(競技棟内部)に向かって、関係者から案内されながら歩いていく菅。嬉しそうだった。足取りも軽快でご機嫌。「向こう(スタンドのお客さんの前)に行って、表彰式をやりたいですけどね。」と言って楽しげに笑った。 今節は予選トップ通過。準優1枠、優勝戦1枠。王道を突き進み、他を完封した。 決まり手は、差し、抜き、マクリ差し、マクリ、逃げ×3。 代名詞のマクリは1本。前回使用者がイン屋の石川真二だったこともあり、強力な伸びペラにはならなかった。だが、石川+菅の手が入ったそのプロペラは、出足も伸び足も回り足もハイレベルで、どれも強いという逸品に仕上がっていた。 5日目にはチルト3度ながら、外から鋭いマクリ差しを決めた。2艇の引き波を豪快に切り裂き、先頭に突き抜けた。いつも「あんなマクリ差しが出来る選手ではないです。レース映像はDVDに残したいくらい。」と言っていた。 準進戦、準優、優勝戦とイン速攻3連発。差されたりマクられるような気配はなかった。「優勝戦は緊張しましたけど、足は本当に良かったです。」 前走地の蒲郡から連続優勝で、これで今年6V。来春の若松SGクラシック出場へ大きな1勝となった。ただ、これで満足とはしない。「あと1つ、7回目の優勝が欲しいですね。Fを1本持っているので気をつけながら走っていきたいです。」と、勝っても気を引き締め直し、また次の戦いを見据えた。油断せず、勝負の秋冬へ。 今夜は若松のファンの前に姿を現すことはならなかった。だが楽しみは来年3月にとっておく。大入り満員の若松スタンドで、大観衆が菅を待っている。